翌朝、大家さんに電話をして今までの経緯を話した。
「あのアパートのベッドルームには何か、変なものがいるじゃないですか?または鬼門だとか・・・?」
大家のおじさん達(彼は双子)、最初は笑っていたが、
急に真顔になった。
「何でもない。心配ないから・・・」と言って、
「それより学校は楽しいか?」などと、摂りとめもない話にもっていかれた。
絶対にこれはおかしい。
この家には、何かが憑いている。
数日後、再び大家のところに出かけて行った。
「ココに住み始めてから、変なことばかりが起こっている
ホントは何かあるんでしょ?」
二人は、懸命になって何とか話を変えようとしたが、
あまりにしつこく尋ねるものだから、
大家はついに観念して、まじめな顔で話し始めた。
「実は、君が入ってくる前の、夏の間に、
老夫婦がヨーロッパ旅行してたんだよ。
ところがその旅先で、事故に遭い二人とも亡くなったんだ。
その彼らが、住んでいたのはこの部屋なんだ。
きっと、もとの部屋を見に来たんじゃないかな」
話を聞いた後、気味が悪くなり背筋が寒くなった。
生まれて初めて、幽霊というものを意識したからだ。
その部屋を出ることにした。