水星 Mercury

水星☆★☆双児宮と処女宮の支配星

水星は伝令の神ヘルメスに由来する各人の言語、記憶、知覚、合理性、知性、適性、機転、思考、理性を操作する思考回路の質を司っています。水星のサインやハウスからは各人の思考や伝達の特徴_つまり各人の順応性、伝達力、知力の度合を示してくれます。たとえば、道具を使う、推論する、覚える、考える、伝えるといった初等教育や社会生活(生存競争)における順応性です。
そして、もう一つ(エソテリック)は、人体の上部と下部の連絡係的役割を果たしています。いわゆる生命活動に必要な物を体内に取り入れ、不要な物質を出す「新陳代謝」に関与しています。

魂の案内人ヘルメス(ギリシャ神話)、商売と富を司るメルクリウス(ローマ神話)

二つの木片を、軸と受け木にして火を発明した知恵の神ヘルメスは、羽の付いたサンダルと杖をもって天と地を忙しく旅するゼウス直々の御使いです。ゼウスとマイアの息子ヘルメスは生まれてまもなく故郷を去り、神々の命令を主(人間)に伝える「伝令の神」として、天と地(脳と身体)を東西奔走し、ときには死出の三叉路で迷わないように「魂の案内人」「旅人の神」として、案内役を買って出てくれます。ちなみに代謝活動は睡眠中でも活発に作用しています。
世話好きな水星(ヘルメス)の仲間「プシュコポンポス」は、有罪の宣告によって冥府に下った魂を連れ戻す、道祖神的(常世と黄泉の結界)役割を担っています。
錬金術における水星は、どの方向にでも素早く動ける唯一の液体金属「水銀」を司っています。正確に言えば、物事を素早く理解して処理する能力、つまり知性と精神性の融合であるといえます。
水銀はその時の気圧によって温度が変化します。同じようにして精神性も条件や環境に応じて変化します。ですから、これが負に向かうと、ありとあらゆる口実(不可解な嘘や言い逃れ)を作っては、罪や責任を逃れる傾向にあります。水星の悪しき部分は二枚舌です。虚言・言い逃れは、意識の進化を阻止すると同時に、エーテル体やアストラル体に大きな影響を及ぼしますから、注意が必要です。
水星が活発に機能する年齢は、4歳~12歳前後です。もちろん、機能の差異はありますが、失望、失敗、苦い思い出、不安感、欲求不満を、どのように受け止め、どのようなかたちで処理をしていくか、といった生活の知恵をつけていきます。ですから、この年齢期(人格形成期の始まり)にある程度の精神力・我慢・克己心など、生きてゆく上での知恵を養わないと、言語障害(ひきこもり)、分裂症をおこすか、感性より理性だけで、物事を判断する知識過多、冷淡かつ打算的な人生をおくる可能性がでてきます。
トランジットの水星は、各人の思考回路に大きな影響を与えると同時に、商いや学習に必要な読み書き、言葉による情報伝達、交通網の状況が読み取ることができます。
例えば、太陽に対して吉角で通過するときは、判断力、伝達力、表現力が増進しますが、凶角で通過するときは、その力が低下します。
トランジットの水星